「トランプ氏追い出す」「強い経済重視」=有権者、願い込め投票―米大統領選
米社会の分断が深まる中、世界に大きな影響を与える超大国の指導者を決める大統領選が、5日の投票日を迎えた。未来への前進を訴えるハリス副大統領か、米国の復活を掲げるトランプ前大統領か。有権者の支持は伯仲している。
両候補が幾度となく足を運んだ最大の激戦地、東部ペンシルベニア州。米国の分断に危機感を覚えると話す黒人女性のソニア・マクダフィーさん(51)は、最大都市フィラデルフィアでハリス氏に一票を投じた。「多くの人の意見に耳を傾け、政策を公平に決めてほしい」と訴えた。
中東系のディレン・テイトさん(34)は、前回選挙ではバイデン大統領に投票した。ただ「ハリス氏もトランプ氏も中東情勢に対処できるとは思えない」として、今回は第3党に票を投じた。
南部フロリダ州パームビーチ郡の投票所では、午前7時(日本時間午後9時)の投票開始に合わせて有権者が長い列を成した。トランプ氏の邸宅「マールアラーゴ」がある同氏の「お膝元」だが、黒人男性のクリフ・カーマイケルさん(26)はルールを無視するトランプ氏に危機感を覚えているといい、「トランプ氏を追い出すためにハリス氏に投票する」と強調。一方、白人男性のトム・マルクソさん(62)は「不法移民が問題だ。国境管理を厳しくしてほしい」と語り、トランプ氏に投じたと明かした。
ニューヨーク・マンハッタン中心部の投票所を訪れた白人女性(70)はハリス氏を支持。「トランプ氏はうそつきで女性に対しても差別的だ」と非難した。白人男性のフランコ・デロッソさん(62)は共和党支持者ではないものの、「強い経済や減税、反移民などの政策を重視した」と語り、トランプ氏支持を明言した。
[時事通信社]
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