国勢調査の書類、郵送試行=オートロック世帯に対応―総務省
総務省は、2025年に実施する国勢調査で、調査票などの書類を郵送で配布する取り組みを一部市町村で試行する方針だ。都市部を中心にオートロックマンションの世帯が増加し、調査員が対象者に直接会えないケースが増えていることに対応する。国勢調査では、高齢化が進む中で調査員の確保が課題となっており、負担軽減につなげる。
国勢調査は全世帯を対象に5年に1度行われ、国の最も重要な統計調査と位置付けられる。今回は25年10月1日を基準日として国内の人口や世帯の実態を調べ、26年5月に速報値を公表する予定だ。
国勢調査を巡っては、オートロックマンションへの書類配布で調査員の負担が増しており、自治体側から改善の要望が出ていた。このため総務省は25年の調査で、関東地方の複数市町村のオートロックマンションなどで郵送配布を試行する。ただ、調査員の負担が減る一方、市町村にとっては郵送に必要な名簿作成といった業務が新たに加わると考えられ、総務省は結果を検証した上で、30年の調査に向け改善策を検討する。
また、市町村や調査員の負担軽減策として、オンラインでの回答を推進。QRコードを読み取ることでシステムにログインしやすくする機能を設けるなどの対応を講じる。オンラインで回答した割合は前回37.9%にとどまっており、目標とする50%の達成を目指す。
[時事通信社]
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