エジプトが「2日間停戦案」=ハマス歓迎、ガザ交渉2カ月ぶり再開
【カイロ時事】パレスチナ自治区ガザを巡る停戦交渉で、仲介国エジプトのシシ大統領は27日、2日間の停戦期間を設け、イスラム組織ハマスが人質4人を解放する見返りに、イスラエルが収監中の複数のパレスチナ人を釈放する新たな案を提示したと発表した。人質解放後に最長10日の交渉期間を設定する。エジプトは、これを踏み台に「完全停戦」を実現したい意向だ。
アラブメディアは28日、ハマスがこの案を歓迎したと報じた。ただ、サウジアラビアのメディアは、ハマスが人質全員を一度に解放する「包括案」を交渉仲介国に示す方針だとも報道。ハマス関係者は同メディアに「人質交換や完全停戦などを一度に解決する包括的取引を望む」と語った。
イスラエルのネタニヤフ政権は最高指導者だったシンワル氏殺害後のハマスの意思決定状況を把握するため、まずは小規模な取引を望んでいるとも伝えられる。双方の隔たりは依然大きい可能性がある。
イスラエルのメディアは、対外情報機関モサドのバルネア長官が27日、カタールの首都ドーハで米中央情報局(CIA)のバーンズ長官らと会談したと報じた。停戦交渉は約2カ月ぶり。イスラエル首相府は28日、バルネア氏の帰国を発表し、これまでの停戦案と最近の地域情勢を勘案した新たな枠組みを議論したと説明した。
[時事通信社]
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