英連邦、奴隷制「償い」議論へ=負の歴史と直面の国王
【シドニー時事】南太平洋のサモアで開催された英連邦首脳会議は26日、過去の奴隷制の「償い」について議論を進めることで合意し、閉幕した。奴隷貿易が行われたアフリカやカリブ海地域の加盟国の要求が受け入れられた。会議に出席したチャールズ英国王は、植民地支配時代の負の歴史に直面する形となった。
15~19世紀にかけ、アフリカの英植民地から米大陸などに向けて奴隷貿易が行われ、対象者は約1500万人に上るとされる。首脳会議が採択した声明では、「償いの正義について、有意義で真実味があり、敬意を持った話し合いを行う時が来た」と明記した。連邦の新事務総長にはガーナのボチュウェイ外相を選出した。
英政府は加盟国への直接的な金銭賠償には消極的で、「償い」がどのような形で実現するかは不透明だ。国王は25日の演説で「過去の教訓を学び、不平等を是正する方法を見いだせるよう取り組む」と述べたが、謝罪はしなかった。
国王とカミラ王妃は26日、帰国の途に就いた。サモアに先立ち訪れたオーストラリアでは、先住民の上院議員から「(英国人は)大虐殺をした。盗んだ土地を返せ」と罵倒された。
[時事通信社]
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