戦闘で69年分の成長帳消し=ガザ、失業率80%―国連
【イスタンブール時事】国連開発計画(UNDP)は22日、パレスチナ自治区ガザでの戦闘が社会と経済に及ぼす影響に関する報告書を公表した。平均寿命や所得、教育などの観点から豊かさを測る「人間開発指数(HDI)」で見ると、ガザは1955年時点の推計値に低下。過去69年分の成長が帳消しになる計算だという。
イスラエルの軍事作戦が続くヨルダン川西岸でも過去16年分の開発が損なわれ、パレスチナ全体では2000年時点のHDIに逆戻りするとしている。UNDPの当局者は「人道支援を毎年行っても、10年以上は戦闘前の水準には戻れない恐れがある」と指摘した。
UNDPによれば、パレスチナの24年の域内総生産(GDP)は、戦闘が起きなかった場合の想定に比べて35.1%減少すると予測。失業率は49.9%、ガザに限れば80%に達する見通しだ。同年のパレスチナの推計貧困率は74.3%で、新たに困窮した261万人を含め410万人が貧困にあえぐことになるという。
[時事通信社]
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