2024-10-22 19:55経済

「農泊」促進へ5地域選定=楽天など支援、訪日客受け入れ強化―JTB総研

福島県郡山市を訪れ、地域文化を体験する女子学生ら(逢瀬いなか体験交流協議会提供)

 JTB総合研究所は22日、農山漁村に宿泊し食事や体験を楽しむ「農泊」を促進するため、福島県郡山市など5カ所をモデル地域に選定したと発表した。農林水産省の交付金を活用して選定地域に専門家を派遣するほか、楽天グループやマイナビといった企業もウェブ記事などで魅力を発信して支援し、訪日客を中心に取り込みを図る。
 今回選定されたのは、郡山市のほか、岩手県遠野市、山梨県身延町、京都府南丹市、和歌山県那智勝浦町。郡山市はワイナリーと連携してブドウの収穫体験イベントの開催に取り組んでおり、SNSを通じて来訪者が継続的に地域とつながる仕組みづくりを目指す。遠野市は産地直売所での販売を強化し、サイクリングなどの体験と農家民宿を組み合わせたプログラムを観光客に発信する。
 約30の宿坊が立ち並び仏教文化を体験できる身延町は、大豆を使った精進料理を振る舞うことで、欧米からの訪日客を呼び込みたい考えだ。かやぶき民家の集落が現存する南丹市美山町では、異文化理解を促進する地元向けの研修を実施する。
 既に多くの観光客が訪れているのが、世界遺産・熊野古道がある那智勝浦町だ。ただ、住職がいない無住寺院が多いといい、宿坊として活用するための資金を募る。 
[時事通信社]

和歌山県那智勝浦町で食事体験を楽しむ訪日客(太田川流域農泊振興協議会提供)

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