能登大雨1カ月で黙とう=遠い生活再建、不安の声―輪島市
能登半島北部の記録的大雨から1カ月を迎えた21日、大きな被害が出た石川県輪島市では、坂口茂市長や職員らが犠牲者の冥福を祈り黙とうをささげた。同市では今も300人以上が避難生活を余儀なくされており、住民は「生活再建の見通しが立たない」と不安を漏らす。
坂口市長は黙とう後、取材に応じ「10人が大切な命を失い、1人の行方がまだ分かっていない。(地震との)二重災害で心が折れそうだと思うが、必ず復旧・復興を成し遂げ、安心して暮らせる輪島市をつくっていく」と話した。
仮設住宅が大雨で浸水し、避難所に身を寄せる女性(78)は「自宅は地震で全壊。他に行く場所がない」と肩を落とす。自宅は建て直すつもりだが、業者の見積もりは一向に届かないといい、「元の生活に戻るのはいつになるのか」と嘆いた。
女子中学生ら4人が流されて犠牲となった塚田川。一部の家屋には、今も大量の土砂や流木が残り、近所に住む女性(70)は「この辺りは地震と大雨で家をやられ、ほとんど誰もいなくなった」と話した。
[時事通信社]
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