レスリング、選手一丸で普及活動=パリの大躍進生かす
今夏のパリ五輪で金メダル8個を含む11個のメダルを獲得し、大躍進したレスリング日本勢。代表選手たちは帰国後、急上昇した注目度を追い風にメディア出演やファンとの交流機会を増やしている。
13日には東京都内で、メダリストらによる練習会が開催された。パリ代表からは、男子グレコローマンスタイル60キロ級金の文田健一郎、同フリースタイル57キロ級金の樋口黎(ともにミキハウス)、同74キロ級銀の高谷大地(自衛隊)が出席し、約150人のキッズレスラーと交流した。
技術指導では文田がフリースタイルでも使える投げ技、樋口が片足タックルとそれぞれの得意技をマットで実際に見せて指導した。「日本のレスリングのレベルを上げたい。少しでも手伝うことができればいい」と樋口。トークショーでは夢を口に出すことの大切さや、減量の専門的な知識を披露し、保護者からも好評だった。
競技の普及活動は選手が主体となって行っている。高谷は「今までやってこなかった分、まず活動するところから。地道にやっていくことが大事」と言う。今後は大会の運営側にも携わりたいといい、「天皇杯(全日本選手権)、明治杯(全日本選抜選手権)をもっと盛り上げたい。子供たちが『あそこで試合がしたい』と思ってもらえる大会にしたい」と語った。
認知度向上や競技人口増加に向け、メダリストを中心とした選手たちの闘いは続く。文田は「金メダルの価値を上げるかは、自分たちの努力次第」と言い、さらに活動の幅を広げていくことを誓った。
[時事通信社]
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