イスラエル首相、ヒズボラに「容赦ない攻撃」=対イラン報復は軍事施設標的か
【カイロ時事】イスラエル北部の訓練基地が13日、ドローンによる攻撃を受け、兵士4人が死亡した。同国のネタニヤフ首相は14日、現場の基地を訪れ、攻撃を認めたレバノンのイスラム教シーア派組織ヒズボラに対し「レバノン全土で容赦ない攻撃を続ける」と強調した。首都ベイルートも含むとしており、首都などを狙った大規模攻撃の懸念が高まっている。
ヒズボラの攻撃はイスラエル北部ビンヤミナ近郊の訓練基地が標的で、負傷者も60人に上った。ヒズボラは、イスラエルがベイルート中心部でヒズボラ幹部を狙って先週実施し、22人が死亡した空爆などへの報復だと主張した。
ネタニヤフ氏の発言に先立ち、イスラエル軍は14日、レバノン北部のキリスト教徒の多い村を空爆。同国保健省によると、少なくとも21人が死亡した。イスラエルは従来、ヒズボラの影響力が強くシーア派住民の多い南部や首都近郊への攻撃に重点を置いており、AFP通信は「主戦場から離れた北部への攻撃は異例」と報じた。
一方、イスラエルのメディアは15日、前日に開かれたネタニヤフ氏と国防相らの会議で、イランへの報復方針が時期を含め合意されたと報じた。米紙ワシントン・ポスト(電子版)によると、ネタニヤフ氏はバイデン米大統領との9日の電話会談で、イランの軍事施設への攻撃を計画していると伝達。対象には核施設や石油施設が浮上していたが、ネタニヤフ氏は「より穏健な立場」を示したとされる。
[時事通信社]
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