与野党、衆院選へ本格始動=自民、午後に公約発表
衆院解散から一夜明けた10日、与野党は衆院選(15日公示、27日投開票)へ本格的に始動した。自民党は午後に公約を発表。派閥裏金事件による深刻な政治不信を踏まえ、「厳しい反省と強い倫理観の下で、不断の政治改革、党改革に取り組む」とアピールする。
林芳正官房長官は記者会見で、「石破茂首相(自民総裁)は『国民の納得と共感なくして政治を前に進められない』と述べた。選挙を通じて国民の意見に耳を傾けたい」と語った。
公明党の石井啓一代表は東京・JR秋葉原駅前で街頭演説し、「政治の信頼を取り戻せるのは公明党だ」と強調。政策活動費の廃止など、政治改革を進める考えを示した。物価高を克服するための賃上げや少子高齢化、防災・減災対策といった課題に触れ、「的確に答えを出せるのは自公連立政権しかない」と支持を呼び掛けた。
立憲民主党の野田佳彦代表は報道各社のインタビューに応じた。2009年衆院選で政権交代を果たした旧民主党の勢いとは「全然肌感覚が違う」と述べつつ、「自公過半数割れは非現実的ではない。比較第1党を取れば政権のチャンスがある」と述べ、議席の積み上げに全力を挙げる意向を示した。
日本維新の会の藤田文武幹事長は国会内で会見し、「自民の裏金問題への対応に国民の多くが納得していない。自分たちの懐を温めてきた政党がいいのか、われわれがいいのか正面から勝負したい」と意気込みを語った。目標議席について「自公の過半数割れを達成したい」と述べた。
[時事通信社]
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