ラタン・タタ元会長死去=印タタ財閥、国の発展象徴
【ニューデリー時事】インド大手財閥タタ・グループのラタン・タタ元会長が9日、死去した。86歳だった。同グループが発表した。20年超にわたる会長在任中、積極的な海外展開を通じて業績拡大に貢献。インド経済の発展を象徴する人物だった。
現地報道によると、病気のため西部ムンバイの病院に入院していた。
1937年生まれ。米コーネル大卒業後の62年、一族が創業したタタ・グループに入社。インドが経済自由化にかじを切った91年、5代目会長に就任した。
在任中、傘下企業が英高級車ブランド「ジャガー」「ランドローバー」を買収するなど積極的なM&A(合併・買収)を展開。売上高が約1650億ドル(約24兆6200億円、2023年度)の巨大企業グループの礎を築いた。
12年に会長を退き、持ち株会社タタ・サンズの名誉会長に就いた。同年、日印の経済関係の強化・発展に寄与したとして日本政府から旭日大綬章を受章した。
今月7日には自身のX(旧ツイッター)に「年齢に関連する症状で健康診断を受けている。心配はない」などと投稿していた。モディ首相は「先見性のあるビジネスリーダーで、思いやりの心を持った並外れた人物だった」と、Xでその死を悼んだ。
[時事通信社]
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