10月食品値上げ、今年最多に=2911品目、野菜も上昇傾向
10月も食品の値上げが続き、家計を圧迫しそうだ。帝国データバンクは30日、主要食品メーカー195社が10月に飲食料品2911品目の値上げを予定しているとの調査結果を発表した。単月の品目数としては今年最多。キュウリなど野菜にも値上がりの兆しがあるほか、コメ価格高騰の影響は外食や弁当にも広がりつつある。
10月は、ペットボトル飲料や食肉加工品、食用油の値上げが目立つ。飲料では、アサヒ飲料が商品全体の9割を値上げ。コカ・コーラボトラーズジャパンの「コカ・コーラ」(500ミリリットル)やキリンビバレッジの「キリン 午後の紅茶 ストレートティー」(同)も20円程度上がる。
食肉加工や食用油大手も一斉に価格を引き上げる。日本ハムや伊藤ハム、丸大食品がハム・ソーセージ製品を中心に最大2割程度値上げするほか、日清オイリオグループなどは菜種やパームを原料とする食用油の価格を引き上げ。帝国データは、生活に身近な商品の相次ぐ値上げで「消費者の負担感は大きい」と指摘している。
天候不順で原料のカカオ豆の不作が続くチョコレート関連製品は菓子類の値上げの半数を占める。明治の「きのこの山」「たけのこの里」は6月に続き今年2回目の値上げ。このほか、やおきんはスナック菓子「うまい棒」を2年半ぶりに値上げし、価格を税抜きで12円から15円に改定する。
農林水産省によると、東京都中央卸売市場に出荷される野菜の卸売価格は10月、キュウリが1カ月を通して平年を10%超上回る見通し。猛暑による生育不良などが原因で、同月前半はレタスやピーマンも高値で推移しそうだ。
コメ価格の高騰を受け、すかいらーくホールディングスは9月下旬からグループで展開するファミリーレストラン「ガスト」などでライスの価格を引き上げ。オリジン東秀は一部の弁当チェーン店舗で、10月1日から販売促進のため増量していたおにぎりのライス量を減らす。
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