2024-09-23 22:52

悔しい過去と決別=小久保監督、8度舞う―プロ野球・ソフトバンク優勝

 マウンド付近で小久保監督が8度、宙に舞った。オリックスに3年連続で頂点を譲ってきた屈辱を、敵地の京セラドーム大阪で晴らした。ソフトバンクが4年ぶりに、覇権を取り戻した。
 試合前までにマジックは1。勝って決めるべく、執念を見せた。1点を追う四回、2死一、三塁で川村が一塁手を強襲する当たりを放った。懸命のヘッドスライディングで適時内野安打とし、同点に追い付いた。直後に周東が初球を振り抜き、勝ち越しの2点三塁打。「川村の気迫を受け取って、打つことができた」。塁上で拳を掲げた。
 2022年、減らせなかった「マジック1」があった。10月2日の最終戦で敗れ、オリックスに大逆転での優勝を許した。「優勝争いは毎回わくわくしているが、去年までは地獄。今年は何としても、という思いがある」と選手会長の周東。苦い記憶を、リーグ優勝という最高の結果で塗り替えた。
 優勝を逃した過去3年の戦いを、1軍ヘッドコーチ、2軍監督として見守ってきた小久保監督。「3連覇したオリックスがいたから、われわれもそこに向かってやれた」。壁を乗り越えたチームが、ようやく歓喜の瞬間を迎えた。
[時事通信社]

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