2024-09-22 21:15スポーツ

高み見据え、挑戦始まる=大の里に新たな自覚―大相撲秋場所

優勝し、大杯を手に笑顔を見せる大の里=22日、茨城県つくば市

 白星で締めくくることはできなかった。大の里はもろ手で来た阿炎の引き技に屈したものの、「やっと終わった。いい15日間」。2度目の賜杯獲得を遂げ、大関昇進は決定的に。その表情には、充実感が見て取れた。
 重圧と闘いながら、初日から持ち前の馬力を発揮。12勝で初優勝を果たした5月の夏場所を上回る13勝を挙げた。師匠の二所ノ関親方(元横綱稀勢の里)から、前回より高いレベルの優勝を求められていた中、「親方が喜んでくれたらうれしい」。満足そうに言った。
 番付編成を預かる審判部の高田川部長(元関脇安芸乃島)は「圧倒的なパワーがあった」と高評価。立ち合いの破壊力だけではない。9勝どまりだった先場所を踏まえ、左からの攻めを磨いた。「高みを目指して頑張りたい」と大の里。その強さには、しっかりとした裏付けがある。
 入門したばかりの頃、「日本中から応援してもらえる関取になりたい」と明快に言った。看板力士となる今、「強いお相撲さんになれるように日々頑張りたい」と誓う。目指すものは変わり、新たな自覚が芽生えた。いまだちょんまげ頭のまま。最高位へ、24歳の大器の挑戦が始まる。 
[時事通信社]

優勝パレードに出発する大の里=22日、東京・両国国技館

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