2024-09-20 20:37スポーツ

大の里、揺るがず=新大関をほぼ手中に―大相撲秋場所

琴桜を攻める大の里(右)=20日、東京・両国国技館

 気持ちの揺らぎをみじんも感じさせなかった。取り直しの一番。大の里は得意の右を差し、左からのおっつけを効かせながら力強く琴桜を寄り切る。大関の座をほぼ手中に収め、2度目の賜杯獲得に王手をかけても「まだ場所は終わっていない」。自分に言い聞かせるようだった。
 最初の一番は左での上手を許したものの、相手の投げに対応して攻め返し、土俵際でもつれた。軍配は大関に。物言いがつき、「勝ちはないかなと正直、思った」そうだが、「気持ちを切らさずに」と誓い、取り直しの一番に臨んだ。
 重圧が増す中、「後半戦は気持ち(の勝負)だと思っている」と自らにハッパを掛ける。12日目に土がついても、「負けたことでより一層、集中できた」。精神面の強さも増してきており、次代の看板力士にふさわしい姿を見せている。
 大関昇進の目安とされる三役での直近3場所の合計33勝に到達。「全ては千秋楽に」と高田川審判部長(元関脇安芸乃島)は明言を避けたが、新大関の誕生はもうそこまで迫っている。 
[時事通信社]

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