フランスの極右、倒閣に同調せず=左派は抗議デモ
【パリ時事】フランスの極右政党・国民連合(RN)のバルデラ党首は7日、「民主主義の混乱にくみしたくない」と述べ、バルニエ新内閣の発足後直ちに倒閣を目指す構えの左派に同調しない考えを示した。新内閣は中道と中道右派による少数与党となる見込みで、不信任を回避できるかは極右に懸かっている。
民放テレビTF1のインタビューで語った。バルデラ氏は、RNが唱える治安強化や移民抑制などの政策が「尊重されることを望む」とした上で、5日に首相に任命されたバルニエ氏に「マクロン大統領の政治を続ければ、新内閣は頓挫する」と警告した。
7月の総選挙では左派4党連合が下院の最大勢力となったが、政党単位ではRNが初の第1党に躍り出た。バルデラ氏は7日、記者団に「バルニエ氏はRNの監視下にある。(マクロン政権は)われわれなしでは何もできない」と訴えた。
バルニエ氏はこれに対し「私は全国民の監視下にある」と指摘。極右が新内閣に及ぼす影響力は限定的だと反論した。
一方、左派を率いる急進政党「不屈のフランス」は7日、政権批判の抗議行動を各地で展開し、支持者や学生運動の活動家らが参加。内務省によればデモ隊は約11万人(主催者発表30万人)に上った。
[時事通信社]
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