収穫と課題詰まる勝利=日本、「超速」に成長も―ラグビー・パシフィック杯
日本の指揮官は欲張りだ。1位突破の懸かる米国戦の意義を問われ、「悪い時間を少なくし、疲労がたまった時の対処、プレッシャーのかけ直し方も。守備も精査した」とジョーンズ・ヘッドコーチ(HC)。収穫と課題の詰まる白星になった。
蒸し暑い中、体力の消耗が激しい「超速ラグビー」のみでは難しい。「フィジカル勝負が大きな攻防になる」とフッカー坂手。リードしながらも、じれ始めた前半終盤。相手スクラムでプレッシャーをかけ、苦し紛れのキックをキャッチ。その後に連続攻撃で原田のトライにつなげた形は、狙いの一つだろう。
カナダとの初戦は速い展開で押したものの、徐々に当たり負けが増えた。ペースが落ちた際に耐える「プランB」が大事になってくる。後半は同じように強度の落ちる時間帯があり、指揮官は「モール守備が課題。簡単に失点を許した」と指摘した。ここは今後への宿題となる。
ジョーンズHCが9年ぶりに復帰してから、国内のテストマッチで初勝利。準決勝の相手は世界ランキングで上にいるサモアで、「望んだ形で勝ち進めている。もちろん修正する点はある」と強調した。若返りを図る日本が自信と経験を得るのに、格好の場が続く。
[時事通信社]
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