小泉氏「早期解散で信問う」=出馬表明、選択的別姓1年で―加藤氏、10日に会見・自民総裁選
自民党の小泉進次郎元環境相(43)は6日、東京都内で記者会見し、党総裁選(12日告示、27日投開票)への立候補を表明した。派閥裏金事件による深刻な政治不信を踏まえ、「できるだけ早期に衆院を解散し、国民の信を問う」と明言。選択的夫婦別姓制度を導入する法案を国会に提出し、1年以内の成立を目指す考えを示した。
小泉氏の出馬は初めてで、正式表明は6人目。加藤勝信元官房長官(68)は、10日に出馬会見を開く意向を記者団に明らかにした。
小泉氏は会見で「国民の共感を取り戻して改革を断行し、新しい政治、新しい日本をつくりたい」と強調。夫婦別姓など「選択肢の拡大」に加え、政治改革と規制改革を「1年以内に断行する」と打ち出した。
政治改革では、政党が議員に支出する政策活動費の廃止を掲げた。裏金事件に関与した国会議員の公認は、説明責任や再発防止の取り組みなどを考慮して「新執行部で厳正に判断する」と主張。「選挙で信任を受けるまで要職に起用しない」との方針も示した。
「聖域なき規制改革」として、解雇規制の緩和やライドシェアの全面解禁を提唱。夫婦別姓の法案採決では、党内の根強い慎重論も踏まえ、党議拘束を外すと説明した。
憲法改正を「最優先課題」と位置付け、自衛隊明記などで戦後初の国民投票を実施すると訴えた。北朝鮮による日本人拉致問題の解決に向け、金正恩朝鮮労働党総書記と「同年代のトップ同士、直接向き合う」とした。
初当選以来、終戦記念日に続けてきた靖国神社参拝を巡っては「適切に判断する」と述べるにとどめた。
会見後、小泉氏は時事通信の単独インタビューに応じ、消費税増税について「私の政権では考えない」と否定。次期衆院選に関しては「情勢は厳しいが、最初に向き合わなければいけないのは国民の審判だ。信なくば立たずだ」と述べた。
一方、加藤氏は20人の推薦人確保について「めどが付いた」と述べた。「所得倍増」を旗印に、最低賃金2000円の実現や、給食費と子ども医療費、出産費用の負担をなくす「三つのゼロ」を掲げる意向だ。
[時事通信社]
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