今大会に懸ける小田=金メダルは「変革」のため―車いすテニス〔パラリンピック〕
パリ・パラリンピックの車いすテニス男子シングルスで5日、18歳の小田凱人(東海理化)が準決勝でストレート勝ちして決勝に進んだ。初戦から4試合、1セットも落とすことなく勝ち上がった。
今大会に懸ける思いはひときわ強い。昨年から2連覇と相性がいい全仏オープンと同じ、ローランギャロスのクレーコートでの試合。そして、自身の名前の由来となった凱旋(がいせん)門があるパリでの大舞台。さまざまな巡り合わせがこれほど重なることは今後ないかもしれない。「4年に1回のパラリンピックだけど、一生に1回だと思ってやっている」と言う。
大会を通じて、パラスポーツの取り上げられ方に変革を起こすことを目標に掲げている。金メダル獲得はそのための手段。「パラリンピックがどうしても五輪のついで、という感じがある。当事者として、僕の性格的にも全く納得がいかない」。自身のシングルス初戦前には、テレビ中継がない失望感をSNSでつづった。
言葉が軽いと思われるのが嫌で、安易な「金メダル宣言」は避けてきた。だが準決勝の後には「ここからは、素直に金メダルを取る気持ちでやる」と明言。決戦を前に、スイッチを切り替えた。(時事)
[時事通信社]
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