「パラスポーツ盛り上げて」=期待応え、シングルス連覇―バドミントン・梶原選手〔パラリンピック〕
パリ・パラリンピックで単複金メダルを目指していたバドミントンの梶原大暉選手(22)=ダイハツ。男子シングルス(車いすWH2)では東京大会から国際大会負けなしの快進撃だった。「パラスポーツをもっと盛り上げてほしい」。ダブルスは前回に続き銅メダルだったが、シングルスで連覇を成し遂げ、両親の期待に応えた。
中学2年の夏休み、自転車で野球の練習に向かう途中で交通事故に遭い、右太ももから下を切断した。車いす生活になり、9歳から打ち込んできた野球は続けるのが難しくなった。父の広輝さん(51)が覚えているのは、車いすで初めて病院の外へ散歩に出た時のこと。「たまたま草野球のユニホームを着た人がけがをして運ばれてきて、その様子を見て泣いていた」。事故後、家族の前で初めて見せた涙だった。
パラバドミントンを始めたのは高校1年の時。ソーシャルワーカーから紹介されたのがきっかけだった。福岡市の実家近くにある障害者スポーツセンターなどで、週4日ほど練習に励んだ。国際大会出場のため高校を休むこともあったが、勉強も手を抜かなかった。「周りの人たちの期待を裏切らないようにと思っていたのでは」と広輝さん。本気で競技に取り組む息子の姿に感心した。
現在は東京で1人暮らし。母の利恵子さん(52)には、料理の作り方を尋ねる電話が時々かかってくる。これまでに、ハンバーグやしょうが焼きなど梶原選手の好物のレシピを教えた。「栄養のことなども考えて自炊をしているみたい」とほほ笑む。
「自分の信じたことをやっておけばちゃんと勝てるという堂々とした感じがある」と語っていた広輝さん。「金メダルはもちろん、試合を通してパラスポーツの盛り上がりに貢献してほしい」との願い通り、連勝記録をさらに伸ばした。
[時事通信社]
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