ガザ中部で戦闘休止期間入り=ポリオワクチン接種で
【カイロ時事】パレスチナ自治区ガザ中部で1日、ポリオワクチン接種のためのイスラエルとイスラム組織ハマスの一時的な戦闘休止期間が始まった。双方が場所と期間を絞って攻撃を控える内容だが、ガザでは8月31日も交戦が継続。双方が自制し、安全が確保されるかが課題だ。
ポリオウイルスは小児まひの原因となる。ワクチン接種はガザ中部、南部、北部の順に進め、10歳未満の子供約64万人を対象に9割以上の接種率を目指す。期間は各地域ごとに予備日1日を含む4日間を想定し、午前6時(日本時間正午)から午後2、3時ごろまで行う。
イスラエル軍とハマスは、接種が行われる地域で戦闘を休止。イスラエル首相府は31日の声明で、全面的な戦闘停止ではないとしており、対象地域外では軍事作戦を続けるとみられる。
ガザでは8月にワクチン接種歴のない乳児のポリオ感染が確認された。ガザでのポリオ発生は25年ぶりで、感染拡大への懸念が強まっている。国連パレスチナ難民救済事業機関(UNRWA)は9月1日、ワクチン接種に「あらゆる手を尽くさなければならない」とSNSに投稿した。
ワクチンが到着したガザ南部ハンユニスの病院では8月31日、先行して接種が行われた。
一方、ガザでは31日も戦闘が続き、報道によると、イスラエル軍の攻撃で少なくとも61人が死亡。中部や南部で衝突が発生した。北部の病院付近がイスラエル軍の標的となり、死傷者が出た。
[時事通信社]
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