狛江事件、元大学生に懲役25年求刑=高齢女性強盗致死で検察側―東京地裁支部
全国で相次いだ広域強盗のうち、昨年1月に東京都狛江市で高齢女性が死亡した事件の実行役として強盗致死罪などに問われた元大学生、中西一晟被告(21)の裁判員裁判の公判が29日、東京地裁立川支部(杉山正明裁判長)であった。検察側は「日本の治安を揺るがす凶悪事件だ」として、懲役25年を求刑し、結審した。判決は9月6日。
検察側は論告で、中西被告が宅配業者を装って女性宅に押し入り、事件の口火を切ったと指摘。自ら購入した結束バンドで女性の両手を縛るなど重要な役割を担っており、当時少年だったとしても「大きな減刑は妥当ではない」とした。
弁護側は最終弁論で、中西被告は組織の末端で、死亡につながる暴行もしていないとして「懲役13年が相当だ」と訴えた。最終意見陳述で被告は「女性と遺族に償い続ける」と述べ、謝罪した。
遺族の代理人弁護士は「1日でも長く刑務所にいてほしい」などとする遺族の心情を代読した。
起訴状によると、中西被告は昨年1月19日、実行役の永田陸人被告(22)=同罪などで起訴=らと共謀し、狛江市の女性=当時(90)=宅に侵入。女性に暴行して死亡させ、高級腕時計など4点を奪ったなどとされる。
[時事通信社]
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