前対中窓口トップを起訴=収賄罪、懲役12年求刑―台湾地検
【台北時事】台湾の対中窓口機関、海峡交流基金会トップだった鄭文燦・前桃園市長が逮捕された事件で、桃園地方検察署(地検)は27日、鄭氏を収賄罪で起訴した。鄭氏は与党・民進党の有力者で、起訴内容を否認している。検察は懲役12年を求刑するとしており、今後の対中政策や政局に影響が出そうだ。
検察発表によると、鄭氏は桃園市長だった2017年9月、土地の開発計画を巡り現金500万台湾ドル(約2250万円)の賄賂を業者から受け取った。鄭氏は調べに対し「バッグの中身が現金とは知らなかった」「陥れられた」と主張しているが、検察はこれを否定。「国家の土地開発という人民全体の利益を私物化したことは極めて悪質だ」として重刑の適用を訴えている。
鄭氏は行政副院長(副首相)など重職を歴任し、次期総統候補にも名前が挙がっていた。民進党の中で数少ない中国とのパイプを持つ「知中派」としても知られる。民進党は鄭氏の収監を受けて既に党員資格を3年間停止する措置を決定。有罪となれば党規定に従い除名する見通しだ。
[時事通信社]
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