IAEAトップ、ロシア西部の原発視察=ウクライナ制圧地近く
ロシアのタス通信によると、国際原子力機関(IAEA)のグロッシ事務局長が27日、ロシア西部のクルスク原発を現地視察した。ウクライナ軍は今月6日からロシアの侵攻に対抗し、クルスク州を越境攻撃。制圧した国境地帯は原発から数十キロしか離れておらず、グロッシ氏は「核の安全にとって深刻なリスクだ」と懸念を表明していた。
グロッシ氏が原発城下町クルチャトフに入った際には空襲警報が鳴り響いた。同氏は視察後、「いかなる状況でも原発を攻撃目標にしてはいけない」と記者団に強調。来週ウクライナを訪れた後、再び訪ロすると明らかにした。ロシア側の説明では、最西端カリーニングラード州で協議が行われる見通し。
ロシアは22日、ウクライナ軍がクルスク原発に「攻撃を試みた」(プーチン大統領)と主張。使用済み核燃料の保管施設近くに「ドローンの残骸があった」とIAEAに通知していた。グロッシ氏の訪問を国際社会に示し、越境攻撃に対して批判を呼び起こす狙いがあるもようだ。
[時事通信社]
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