「サムライボレー」でメジャーへ=ピックルボール挑戦中の船水
テニスや卓球の要素を組み合わせたラケットスポーツとして、米国で人気が高まっている「ピックルボール」。そのプロリーグ、メジャーリーグ・ピックルボール(MLP)入りに、ソフトテニス選手の船水雄太(30)=AAS Management=が挑戦中だ。「日本人初のMLP選手になりたい」と奮闘している。
ピックルボールはバドミントンと同じ広さのコートで、プラスチック製の球をパドルで打ち合う競技。今後の成長に期待した投資家の関心を集め、ビジネスとして拡大。何億円もの年収があるトップ選手もいるという。ソフトテニスでは高校、大学、社会人で全国優勝経験を持つ船水は、転職サイト「ビズリーチ」を運営するビジョナルの支援を受け挑戦を決断。米国内を転戦し、来年のドラフトでMLPチームから指名を受けることを目指す。
船水によると、今年は7月までに10大会以上に出場し、シングルス最高成績は24位。「自信満々で行ったが、レベルの高さに鼻をへし折られた」と苦笑する。英会話が不自由だと練習相手探しに苦労し、競技力を上げることが難しい。1日2時間の英語学習と練習、試合の日々を送り、「少しずつ顔と名前を覚えてもらって」軌道に乗りつつある。
一方、日本で培った技術は船水の支えになっている。フォア、バックとも同じ面で打つソフトテニスは欧米で盛んではない。同じ打法の選手は周囲におらず、「ボレーのスキルはかなり通用する」。どこに球が来るか分からない「サムライボレー」は一目置かれ、「ソフトテニスのバックグラウンドがあったから、いろんな人に興味を持ってもらえた」と言う。
戦術面などの課題は残るが、自身の成長に手応えもある。ユーチューブでピックルボールを広める活動に携わり、ソフトテニスのキャリアも継続。「どっちもいい成績を残せるように頑張る」と前向きに語った。
[時事通信社]
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