失格が転機、変わった意識=村竹「もっと強くなれる」―陸上〔五輪〕
約7万人の観客が熱狂に沸く世界最高峰の舞台を楽しみながら、村竹が実力を証明した。日本勢で初めて男子110メートル障害決勝に進み、堂々の5位入賞。3年前に味わった失意を乗り越え、「もっともっと強くなれる」と大きな手応えを得た。
父は西アフリカのトーゴ出身。小学5年で陸上を始め、「中学の時に練習がきつ過ぎてやめてやると思ったが、何だかんだ続けた」。高校までで競技に区切りをつけようと練習には真剣に取り組み、千葉・松戸国際高3年で全国高校総体を制覇。名門の順大から声が掛かった。
順調にタイムを縮めてきた2021年。東京五輪代表選考会の日本選手権を前に「五輪なんてテレビで見るものだと思っていた。ほぼ毎日動揺していた」。決勝は不正スタートで失格。代表補欠として無観客の五輪を見届け、「パリこそ走ってやる」。腹をくくった。
昨季は序盤で脚を痛めたが、上半身を徹底的に鍛えるなどめげなかった。9月には13秒04の日本タイ記録をマーク。レース後半で世界のトップハードラーと互角に走れる実力を付け、順大在学中から指導する日本陸連の山崎一彦強化委員長は「ゾーンに入れば、すごい力を出す」と評す。
東京五輪後の道のりを振り返り、「いい思い出も、苦い思い出もあったが、全部経験してよかった」としみじみ。日本の歴史を塗り替える走りにも、自身のレーススタイルの完成度は「40%ぐらい。日本国内ではできても、こういう舞台だとすごく難しい」。伸びしろを実感し、来年の世界選手権東京大会でのメダル獲得を誓った。 (時事)
[時事通信社]
最新ニュース
-
ニデックにTOB延期要望=事前協議なく「誠に遺憾」―牧野フライス
-
田端正広さん死去=元公明党衆院議員
-
参加国、万博運営面で詰めの調整=開幕前最後の会議―協会
-
豊昇龍、豪快に4連勝=大相撲初場所
-
琴桜、綱とり厳しく=大相撲初場所
写真特集
-
【高校通算140本塁打の強打者】佐々木麟太郎
-
【駅伝】第101回箱根駅伝〔2025〕
-
【野球】慶応大の4番打者・清原正吾
-
【競馬】女性騎手・藤田菜七子
-
日本人メダリスト〔パリパラリンピック〕
-
【近代五種】佐藤大宗〔パリ五輪〕
-
【アーティスティックスイミング】日本代表〔パリ五輪〕
-
【ゴルフ】山下美夢有〔パリ五輪〕