頂点目指し、大舞台に=決勝、11日未明―女子やり投げ・北口選手〔五輪〕
陸上女子やり投げの北口榛花選手(26)=JAL=は東京五輪に続き、決勝進出を決めた。昨夏の世界選手権で、日本女子のトラック・フィールド種目で初の金メダルを獲得した女王は日本時間11日未明、頂点を目指してパリの大舞台に立つ。
通っていた北海道教育大付属旭川中(北海道旭川市)では、習い事の水泳とバドミントン部の活動を両立させていた。部の顧問の一人、栃谷悟教諭(52)によると、部員は小学校時代に団体戦で全国大会優勝の経験がある北口選手以外は初心者ばかりだったが、「榛花は偉ぶることなく、自分から進んで仲間に教えていた」という。
北口選手がやり投げを始めたのは、高校に進学してから。インターハイで優勝したと聞いた栃谷教諭は「なるほど、その手があったか」と納得した。「彼女のパワー、肩の柔らかさ、身長を全部一瞬で生かせるスポーツ。よくぞ見つけてくださいました」と高校での指導者に心の中で感謝したという。
栃谷教諭は「榛花の笑い声は、どこにいても聞こえるというのも有名な話」とも語った。教諭自身、陸上競技の大会に出場する息子を応援するために競技場にいたところ、どこからともなく笑い声が聞こえ、「榛花がいるな」と気付いたことがあるという。
「中学時代からケラケラと笑い、よくしゃべり、よく食べ、裏表なく素直な子だった」と栃谷教諭。東京五輪直後に帰省した北口選手から手渡されたサイン入りTシャツと共に、北海道からエールを送る。
[時事通信社]
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