RMT、相次ぐトラブル=アカウント乗っ取りや詐欺も―ゲーム内通貨詐取
オンラインゲームのアカウントやアイテムを売買する「リアルマネートレード(RMT)」を巡っては、アカウントが乗っ取られたり、金をだまし取られたりするトラブルが後を絶たない。
ゲーム会社の多くはRMTを禁止しているが、インターネット上に多数存在する仲介サイトは、プレーヤーの間で人気が高い。アカウントやゲーム内通貨を取引したり、第三者に依頼して敵を倒す「討伐代行」ができたりするため、ゲームを有利に進められるからだ。数千~数万円で出品されており、100万円以上で取引されるアカウントもある。
ただ、ネットトラブルに詳しい成蹊大の高橋暁子客員教授は「RMTは匿名で取引できるため、お金を払ってもアイテムやアカウントが手に入らないトラブルが多い」と警鐘を鳴らす。禁止されている行為のため、被害に遭っても相談できず、泣き寝入りするケースが相次いでいるという。
警視庁は6月、RMTでアカウントの売買を持ち掛け、男子中学生から約9000円相当のポイントを詐取したとして当時17歳の少年を逮捕した。少年は同様の手口を100回以上繰り返し、計約400万円相当を得たとみられている。
取引を装って利用者を偽サイトに誘導し、個人情報を盗み出すフィッシングによる詐欺事件も多いとみられる。
ゲーム会社は対策を進める。ゲームソフト大手スクウェア・エニックスは昨年、RMTが確認されたアカウント約1800件を凍結した。任天堂は同年7月、「アカウントを第三者に譲渡することは規約違反で、利用を停止することもある」とのコメントを公表した。
[時事通信社]
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