2024-08-08 04:15社会

悔しさで芽生えた「プロ意識」=110メートル障害、決勝ならず―泉谷選手〔五輪〕

男子110メートル障害準決勝で力走する泉谷駿介選手=7日、サンドニ

 陸上男子110メートル障害の泉谷駿介選手(24)=住友電工。僅差に泣いた東京五輪の悔しさをバネに、決勝進出を狙ったが、かなわなかった。
 高校では複数種目の合計ポイントで競う混成競技に身を入れた。順天堂大に進学後、好きだった三段跳びや走り幅跳びを続けつつ、ハードルに打ち込む。専任コーチの山崎一彦さんは「いつもにこにこして目を輝かせていた。『本当に陸上が好きなんだな』と感じた」と振り返る。
 五輪初出場となった東京大会は、僅差で決勝に進めなかった。山崎さんは「『100分の1秒は遠い』『世界の壁は甘くない』と実感したのだろう。敗戦後、『アスリートとして勝負する』というプロ意識が強くなった」と話す。
 レース前に肉離れを起こし出場できなくなった経験がある泉谷選手は「けがをしない」をテーマにトレーニングに励み、食事管理も徹底。「2キロくらい重い」と言われれば、しっかり2キロ落とした。「練習は妥協しないし、レースでも冷静に自分を分析できている」と山崎さん。東京五輪以降、「勝つこと」だけを考えた3年間だった。 
[時事通信社]

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