ウクライナの金メダリスト、ロシア選手の沈黙に落胆
【パリAFP=時事】パリ五輪の女子走り高跳びで金メダルを獲得したウクライナのヤロスラワ・マフチク選手(22)は5日、五輪に臨んでいるロシアの選手らに対し、ウクライナ侵攻に抗議するよう呼び掛けたものの沈黙していることに落胆したとの考えを示した。≪写真は、パリ五輪陸上女子走り高跳びで、金メダル獲得を喜ぶウクライナのヤロスラワ・マフチク≫
ロシアによる侵攻を機に祖国から避難したマフチク選手は、金メダルを獲得した翌日、パリ北部にあるウクライナの五輪拠点でAFPの取材に応じた。
個人の中立選手(AIN)として五輪に出場しているロシア人選手らがウクライナ侵攻に「反対する意見を一切言わない」ことに失望していると語り、「五輪は平和の祭典なのに」と主張。
さらに、欧米諸国は「われわれとの連帯」を表明しながら、ロシアとベラルーシの選手の五輪出場を認めるという「ダブルスタンダード」を適用していると非難した。
パリ五輪に中立の立場で出場している両国の選手は、各国際スポーツ連盟と国際オリンピック委員会(IOC)による二重チェックを受け、ウクライナへの軍事侵攻を積極的に支持していないこと、軍と無関係の立場だという確認を受けている。
また、開会式などへの参加や自国の国旗の下での競技参加は認められておらず、表彰台に上がったとしても、メダル獲得数の順位表には含まれない。
しかし、オランダ・ハーグに拠点を置く人権関連の国際法律事務所「グローバル・ライツ・コンプライアンス」は先月、IOCがパリ五輪への出場を承認したロシア人選手のうち3分の2は、ウクライナ侵攻への支持を表明しているか、軍と関係があるとの報告書を発表している。【翻訳編集AFPBBNews】
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