選手村はクルーズ船=タヒチでサーフィン選手満喫―パリ五輪〔五輪〕
【チョープー(仏領タヒチ島)時事】パリ五輪のサーフィン競技が開催されているのは、フランス本土から約1万6000キロ離れた仏領ポリネシアのタヒチ島。豊かな自然に囲まれた会場は「花の都」パリとは違った趣を見せている。
チョープーは世界屈指のサーフスポットとして知られるが、商業化が進んでおらず、周辺にはのどかな風景が広がる。大会期間中は通行が規制されている区域でも、近隣の住人は行き来が可能。警備員が立つ選手エリアのすぐそばで、地元の人たちが散歩や水遊びをしている。開放的な雰囲気もあって、日本代表の稲葉玲王は「(五輪の)実感がない。普通の大会をしているみたい」。リラックスした様子で口にする。
当初はホテルなど大規模な五輪用施設の整備も検討されたが、環境への配慮などを理由に開発は最小限にとどめられた。選手の宿泊には客船を活用。沖に停泊する「アラヌイ5号」は、普段はポリネシアの島々を巡るクルーズ船で、103のキャビンに、プールやジム、バーなどを備える。「部屋が広くていい。いいホテルみたい」と稲葉は言う。
大会組織委員会によると、船内の食堂ではポリネシアの郷土料理なども楽しめるという。パリの選手村での食事への不満が報じられる一方、タヒチにいる選手たちは南国気分を味わえる環境を満喫している様子だ。
[時事通信社]
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