米連邦地裁、トランプ氏の起訴棄却=機密文書不正保管―大統領選に向け追い風
【ワシントン時事】米南部フロリダ州の連邦地裁は15日、トランプ前大統領(78)の機密文書不正保管に関する起訴を棄却した。事件の捜査・起訴を指揮したジャック・スミス特別検察官の任命に関して「違法性がある」としている。11月の大統領選で返り咲きを目指すトランプ氏にとっては追い風となる。
米メディアによると、検察側は連邦地裁の今回の決定について上訴できる。
トランプ氏は、自身のSNSで「われわれが国の団結に向けて前進する中、(連邦地裁の判断は)最初の一歩にすぎない」と述べた。トランプ氏は13日、演説中に銃撃を受けて負傷していた。
トランプ氏は2021年1月の大統領退任時、300点以上の機密文書をホワイトハウスからフロリダ州の邸宅に持ち出した。これを受けて同氏は23年6月、国防機密を意図的に所持したスパイ防止法違反などで起訴されていた。
連邦地裁のキャノン主任判事は、政権による特別検察官の任命は議会の役割を損ねているとし、「憲法上の枠組みを逸脱している」と指摘。「起訴の取り下げを求めていた弁護側の訴えを認める」と述べた。
[時事通信社]
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