杉浦、要所でパターが力に=「苦しい一日」乗り越え栄冠―日本プロゴルフ
困難を乗り越え、手にしたメジャー制覇。単独首位で出た杉浦が蝉川や猛追した稲森を1打差で振り切り、「本当にうれしい。いつ追い付かれてもおかしくなかった」。普段は淡々としている22歳の口から、安堵(あんど)の言葉がこぼれた。
好調だったパットがことごとく外れ、9番ではティーショットが左にそれて隣のホールへ。二つ目のボギーとなったが「10メートル以上のパーパットをカップ近くに打てた」。前向きに捉えて勝負の後半へ切り替えた。
最終18番(パー4)ではプレーオフも覚悟した。花道からの4打目はカップまで約12ヤード。クラブ選びで迷ったが、「パターにした。その選択が良かった」。転がして1メートルに寄せ、ボギーにとどめて逃げ切った。3日間で通算18アンダーまで伸ばしながら、最終日はパープレー。「苦しい一日」が、格別の喜びに変わった。
アマチュア時代の昨年11月にツアー大会を制し、直後にプロ転向。「早くプロとして1勝できるといいねとずっと言われてきた」。知らず知らずのうちに感じていた重圧に、最高の舞台で打ち勝った。「どの試合に行っても応援してもらえるような、人気のあるプロになりたい」。賞金王や海外も見据える大器が大きな一歩を踏み出した。
[時事通信社]
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