若者の低投票率が課題=選管は啓発活動に注力―都知事選
東京都知事選の投票率は近年、50%台前後で推移している。「決して低くはない」(選挙管理委員会担当者)との声もあるが、年代別で見ると格差が目立つ。4年前の都知事選について都選管が調査したところ、70~74歳の投票率が65.53%だったのに対し、21~24歳は39.19%と26ポイントもの差が出た。投票率向上に向けた特効薬は見当たらないが、選管は若者に関心を持ってもらうため、啓発活動を粘り強く続ける。
都内全体の投票率と比べて特に20代の投票率が低い傾向は、都知事選に限らず、都議選や国政選挙でも鮮明になっている。2000年以降の都知事選に限ると、21~24歳の投票率は、ほぼ20~30%台で推移。全体の投票率を20ポイント前後下回っている。
この現状に、都選管は「一票の権利をより多くの都民に行使してもらいたい」(先の担当者)と強い危機感を持っている。これまでも若い世代に人気の芸能人をイメージキャラクターに起用した啓発動画の配信などに当たってきた。また、職員が高校などを訪れ、生徒ら向けの出前授業も展開。期日前投票をはじめ選挙の基本的な仕組みを伝えるとともに、校内で起こる問題をテーマとした模擬選挙を行うなどして、身近に感じてもらおうと躍起だ。
しかし、こうした取り組みを重ねてきたものの、若者の投票率向上という目に見える成果にはつながっていないのが実情だ。先の都選管担当者は、現状の厳しさを認めつつ「これまでの施策を磨き上げていくしかない」と語った。
[時事通信社]
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