パリ五輪は東京以上の酷暑? 研究者が改めて警告
【パリAFP=時事】今夏のパリ五輪について、酷暑の危険性を警告する新たな報告書が18日に出された。≪写真は資料写真≫
「Rings of Fire(火の輪)」と題されたこの報告書は、非営利団体と英ポーツマス大学の研究者、五輪選手が共同で作成したもので、パリ五輪の気象条件は前回の東京五輪よりも過酷になる可能性があると述べている。
報告書は「2024年7月から8月にかけてのパリ五輪では、すさまじい暑さの影響で選手が倒れたり、最悪の場合、大会中に死亡したりすることもあり得る」と警告。また、大会の日程やタイミングを調整し、地球温暖化による猛暑の中で戦う肉体的な負担を考慮してほしいというスポーツ関係者からの声が高まっていることも伝え、北半球の夏の盛りが恒例となっている五輪の日程を再考するべきだと訴えた。
7月26日から8月11日の五輪開催期間は、通常はパリの気温が最も高い時期で、近年は記録的な熱波が連続で押し寄せている。公衆衛生当局のデータによれば、昨年はフランス全土で5000人以上が酷暑により命を落とし、気温も過去最高となる40度以上を各地で記録した。また昨年5月に発表された学術誌の研究では、パリの猛暑での関連死割合が、欧州854の都市で最も高かったことが紹介されている。
また、空調のない選手村はカーボンフットプリントを削減する一方、報告書は「選手は五輪前の大きな不安点として、空調がないため暑さで眠れないことを挙げている」と述べている。代表チームは携帯型のエアコンを部屋に置いてもいいと言われており、多くの国が持ち込むことを選んでいる。【翻訳編集AFPBBNews】
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