主任検事、再び明言避ける=プレサンス国賠訴訟―大阪地裁
学校法人の土地取引を巡る業務上横領事件で大阪地検特捜部に逮捕・起訴され、無罪が確定した不動産会社「プレサンスコーポレーション」(大阪市)の山岸忍元社長(61)が国に損害賠償を求めた訴訟で、捜査に関わった検察官の3回目の証人尋問が18日、大阪地裁(小田真治裁判長)であった。当時の主任検事(51)が14日に続いて出廷したが、元社長逮捕に至る経緯の詳細については、この日も職務上の秘密などを理由に明言を避けた。
2回目の尋問では、元社長が事件に関与したことを認める供述を撤回した関係者の取り調べを担当した検事(46)と主任検事が出廷。この検事は電話で「逮捕は待った方がいい」と主任検事に進言したと証言したが、主任検事はこの発言を「覚えていないが、否定はしない」と述べた。
主任検事は18日の尋問で、関係者の供述撤回を上層部に報告したか問われたが、職務上の秘密を理由に証言を拒否した。
また、取り調べ中に大声を張り上げたとされた検事(52)は、自身の行為を認めた上で「不穏当」と振り返った。一方、主任検事は取り調べの様子が記録された録音・録画を捜査段階で視聴したかについては「記憶にない」と答えた。
閉廷後に記者会見した山岸元社長は、出廷した検事4人が職務上の秘密などを理由に証言を拒否したことについて「フェアじゃないですよね」と批判した。
[時事通信社]
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