オペレーター名目でメンバー募集=SNSに求人、副業サイト詐欺―警視庁
人生相談の報酬を払うと偽り、副業サイトの利用者から現金を詐取したとされる事件で、逮捕された職業不詳の鈴木一樹容疑者(48)らの詐欺グループが正規の仕事を装い、「メールオペレーター募集」などと求人広告を出してメンバーを集めていたことが12日、捜査関係者への取材で分かった。
警視庁犯罪収益対策課は同日、鈴木容疑者らを送検。グループがメンバーを集める際、犯罪に加担させる狙いを隠そうとしたとみて調べる。
同課によると、グループは副業サイトで「人生相談に乗るだけで報酬を得られる」とうたい、希望者を募集。相談者を装ってメッセージを送る「打ち子」とやりとりさせ、正規会員の登録料名目などで、現金を詐取していた疑いがある。
捜査関係者によると、打ち子を集める際は、SNSや求人誌に「メールオペレーター」や「電話オペレーター」を募集するとの広告を掲載。時給制であることなどもうたって、正規の仕事を装っていた。
メンバーは打ち子のほか、サイトの運営者、詐取金を引き出す「出し子」など、役割を分担していた。
出し子は、副業サイトの利用者から振り込まれた詐取金を金融機関などで引き出し、現金で各地に郵送していたとみられる。それぞれの拠点にいるメンバーに報酬として、平均月額約50万円を「給料」として分配していた。
警視庁は11日までに、詐欺容疑などで、グループメンバーの男女26人を逮捕した。東京都や宮城、福岡両県を拠点などとし、20~30代の若い女性を中心に、計約8600人から19億円超を詐取した疑いがあるとみている。
[時事通信社]
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