ガザで人質4人救出=国連、「子供の権利侵害国」に指定―イスラエル、学校空爆を継続
【カイロ時事】イスラエル軍は8日、パレスチナ自治区ガザ中部ヌセイラトで人質4人を救出したと発表した。救出されたのは21~40歳の男性3人と女性1人で、いずれもイスラム組織ハマスが実行した昨年10月7日のイスラエル奇襲の際に、野外音楽祭で拉致された。健康上の問題はないという。
軍報道官は8日、同日午前11時(日本時間同日午後5時)にヌセイラトで「高い危険性を伴う複雑な作戦」を行ったと説明。2カ所の建物から人質を助け出した。作戦中には銃撃戦が発生した。
イスラエル政府によると、ハマスは奇襲攻撃の際、人質約250人をガザに連れ去った。現在も約120人が拘束されたままで、このうち約40人は既に死亡したとされる。
一方、イスラエル軍は7日、ガザ北部にある国連運営の学校を空爆した。ハマス戦闘員が使っていた敷地内のコンテナを標的にしたという。軍は6日にも中部の学校を空爆。女性や子供を含む約40人が死亡したとされ、民間人に犠牲が出る恐れのある攻撃を繰り返している。
米CNNテレビは、イスラエル軍が6日の学校攻撃で米国製の爆弾を使用したもようだと伝えた。民間人犠牲者の拡大に歯止めがかからない中、イスラエルを支持し続ける米国に対する批判も高まりそうだ。
ガザで続く戦闘を巡り、国連はイスラエルを「子供の権利を著しく侵害した国」に初めて指定した。同国のエルダン国連大使が7日、X(旧ツイッター)で明らかにした。ネタニヤフ首相は「イスラエル軍は世界で最も道徳的な軍隊だ」と強調し、「妄想じみた決定だ」と反発した。
[時事通信社]
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