国際経済フォーラム開幕=7日プーチン氏演説―ロシア
ロシア北西部サンクトペテルブルクで5日、毎年恒例の国際経済フォーラムが開幕した。ウクライナ侵攻が長期化し西側諸国による制裁が続く中、新興・途上国「グローバルサウス」との経済協力を進め、孤立を回避するのが狙い。プーチン大統領が7日の全体会合で演説する。
ただ、外国元首の出席は南米ボリビアの反米左派政権を率いるアルセ大統領と、昨年の大統領選で不正が指摘されたアフリカ南部ジンバブエのムナンガグワ大統領だけ。逆にロシアの孤立が浮き彫りになっている。
フォーラムには、アフガニスタンで2021年に実権を掌握したイスラム主義組織タリバンの暫定政権代表も参加。ロシア外務省は03年以来のタリバンの「テロ組織」指定解除を提案しており、暫定政権の承認に向けてプーチン氏が踏み込んだ発言をするかどうかも焦点だ。
ロシアは、タリバンと対立する過激派組織「イスラム国」(IS)系武装勢力の流入を警戒。プーチン氏は5月下旬、タリバン暫定政権との関係構築の必要性に言及した上で、承認について「(近隣諸国の)意見を考慮し、共に方針を決める」と述べた。
プーチン氏の故郷でもあるサンクトペテルブルクは、かつて「西欧に開かれた窓」と言われ、同地で開催されるフォーラムは「ロシア版ダボス会議」とも呼ばれた。だが、ウクライナ侵攻開始後は西側諸国の参加者が激減。登壇した外国元首も22年はカザフスタンのトカエフ大統領、昨年はアルジェリアのテブン大統領にとどまった。
[時事通信社]
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