イスラエル首相「ハマス壊滅へ戦闘継続」=強硬発言、停戦合意危ぶむ声
【カイロ時事】イスラエルのネタニヤフ首相は3日、パレスチナ自治区ガザで続くイスラム組織ハマスとの戦闘を巡り「戦争をやめるつもりはない」と述べ、あくまでハマス壊滅を目指す考えを表明した。イスラエルのメディアが報じた。同国が停戦に向けた新提案をハマスに示したとされる中、政府内では、強硬な発言は合意の障害になると懸念する声も上がっている。
バイデン米大統領が「イスラエル案」として説明した新提案は3段階で構成され、第1段階で6週間戦闘を停止し、交渉を経て「恒久的な敵対行為の停止」を実現する第2段階へ移行、第3段階でガザ復興に着手する。ハマスは各段階で人質を解放する。
イスラエル首相府によると、ネタニヤフ氏は国会の外交・国防委員会で、人質の帰還とハマス壊滅の「両方」を達成すると改めて明言した。同氏は、第1段階は受け入れ可能だが、停戦については米国と認識の違いがあると指摘したと報じられている。
生き残りを図るハマスは「恒久的停戦」にこだわってきた。イスラエル高官は米ネットメディア「アクシオス」に、ネタニヤフ氏の発言によりハマスが態度を硬化させ「合意をより困難にする」と懸念を示した。アクシオスは、ハマスの代表団が4日にもカイロ入りし、交渉を仲介するエジプトとカタールの代表者と協議する見通しだと伝えた。
[時事通信社]
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