欧州委員に「恐ろしい脅迫」受けた ジョージア首相
【トビリシAFP=時事】ジョージアのイラクリ・コバヒゼ首相は23日、欧州連合(EU)欧州委員会のある委員と外国から資金提供を受ける団体を規制する法案について話していた際、自身が暗殺される可能性をほのめかされ「恐ろしい脅迫」を受けたと主張した。欧州委員側は、文脈から切り取られていると反論している。≪写真はジョージアのイラクリ・コバヒゼ首相≫
コバヒゼ氏によると、欧州委員は今月起きたスロバキアのロベルト・フィツォ首相の暗殺未遂に言及し、「くれぐれも注意」するよう警告してきたという。
「ロシア式」と批判されているこの法案は、予算の20%以上を外国の資金に頼るNGOやメディアに対し、「外国勢力の利益を追求する組織」として登録することを義務付けるもの。
同法案は内外から批判され、サロメ・ズラビシビリ大統領は拒否権を行使した。だが、議会は来週、過半数の賛成で拒否権を覆す見通し。
同法案について、反対派はロシアが反体制派の弾圧に利用した法律に酷似していると批判。EUも、ジョージアの長年の悲願であるEU加盟とは「相いれない」と警告している。
コバヒゼ氏は、各国の高官から「公然と脅迫を受けているさなかに」欧州委員から電話があり、「大統領の拒否権が覆された場合に西側の政治家が取り得る措置」について説明を求められたという。
欧州委員はその電話で、「フィツォ氏の身に何が起きたか見ただろう。あなたもくれぐれも気を付けねばならない」と述べたという。
コバヒゼ氏はこの発言を「恐ろしい脅迫」と呼び、「予防措置として、ジョージア社会にこうした脅迫があったことを伝えておくことにした」と述べた。
コバヒゼ氏は欧州委員の名前は出していない。だが、これに対しオリベル・バルヘリ欧州委員は「電話での会話の一部が文脈から切り取られたことに心から遺憾の意を表したい」と反論した。【翻訳編集AFPBBNews】
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