都庁舎が夜の観光スポットに?=壁に投影、費用に議論も―東京
東京都が2月末より始めた都庁第一本庁舎(新宿区)でのプロジェクションマッピング。投影は毎日行われ、2カ月で約13万人が訪れた。都は外国人旅行客を中心に新たな夜間観光スポットとしての定着を狙うが、事業の費用や効果を巡っては疑問の声も上がる。
4月27日からは土日・祝日限定で、高さ100メートルの「実物大ゴジラ」が登場し話題となっている。常設の建築物への投影としては世界最大でギネス記録に認定。宿泊や飲食をしながら観賞できるプランを隣接ホテルが打ち出すなど、認知度は高まりつつある。
ただ、事業には「税金の無駄遣い」(共産党都議)との声も絶えない。2023年度は7億円、24年度は9億5000万円の予算を計上した。経済波及効果は23年度だけで約18億円に上るとの試算だが、自民党の都議は「成果が伝わらなければ批判は続く。積極的にPRし継続することが重要」と話す。
投影内容は季節などに合わせ不定期に変わる予定で、都は事前に告知することで観光需要を呼び起こし、リピーターを獲得したい考え。観賞しながら飲食ができる場も試験的に設置している。
小池百合子知事は「日本には世界に誇る技術とコンテンツがあり、生かさない手はない」と、映画やアニメの活用に意欲的だ。企業とのタイアップが実現すれば、広告収入などにより収益化が見込める可能性もある。
[時事通信社]
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