野茂契機に日米実力接近=デストラーデさん、大谷の好成績予想―米大リーグ
1980~90年代にプロ野球西武や米大リーグで長距離砲として活躍したキューバ出身のオレステス・デストラーデさん(61)が、東京都内でインタビューに応じた。野球シーズン開幕に際し、「90年代以降、大リーグと(日本の)プロ野球の実力差はだんだん縮まっている。今はプロ野球のどの球団も、3~5人の選手が大リーグで先発メンバーに入れると思う」と私見を語った。
日米のレベル差が近づいた理由の一つとして、自身もパ・リーグで何度も対戦した野茂英雄投手の米国での成功を挙げる。「95年に野茂がドアを開け、日本選手は思っていたほど大リーグが遠くないことに気付くようになった」。欧州出身選手が多くなった米プロバスケットボール協会(NBA)を例に出し、「長い間、欧州選手はNBAのレベルが高過ぎると考えていたが、(リトアニア選手らの活躍で)自分たちもプレーできると感じるようになった」と説明した。「(日本でプレーした当時の)ベストプレーヤーは秋山(幸二)。彼なら問題なくメジャーでプレーできただろう」とも語った。
「カリブの怪人」と呼ばれ、パ・リーグ3年連続本塁打王に輝いた強打者だったデストラーデさん。今回の来日時には西武OB戦や日本プロ野球外国人OB選手会が協力したイベントに参加した。現在はフロリダ州を拠点にテレビ解説などを務めており、大リーグの主役となったドジャースの大谷翔平選手にも目を凝らしている。
大谷が18年秋に最初の右肘手術を受けて投球から遠ざかったことで、「打撃だけに集中して一段階上のレベルにいった。けがのおかげで、より良い打者になったと思う」と分析。2度目の手術明けで打者に専念する今季については「50~60本塁打、120打点を記録するような素晴らしいシーズンになるだろう」と期待した。
[時事通信社]
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