天皇陛下、64歳に=能登の復興「心から願う」―地震被害に心痛める
天皇陛下は23日、64歳の誕生日を迎えられた。これに先立ち、皇居・宮殿「石橋の間」で記者会見。能登半島地震の被害に「深く心を痛めております」と述べ、犠牲者に哀悼の意を示し、「復旧・復興が順調に進んでいくことを心から願っています」と語った。
能登を学生時代に訪れた経験から「思い出深く思ってきた地域」とし、避難生活や断水の長期化を案じ、救出・救助活動や医療、ライフライン復旧などに取り組む人たちに感謝した。被災地訪問については「現地の復旧の状況を見つつ、訪問できるようになりましたら、雅子と共にお見舞いができれば」と述べた。
5月に即位5年を迎える。各地を訪れる際には「国民の皆さんの中に入り、少しでも寄り添う」ことを目指してきたと強調し、今後も継続する考えを示した。外国賓客をもてなす際には「宮中における伝統や慣行を踏まえつつ、その時々にふさわしい形でお迎えできれば」と語った。
昨年6月に結婚30年を迎えた雅子さまに「私の日々の活動を支えてくれる大切な存在」と改めて謝意を述べ、「この先の人生も引き続きよろしく、と伝えたい」と話した。
日本赤十字社への就職が内定した愛子さまには「多くの人のお役に立てるよう努力を続けてほしい」と期待を示し、「同時に皇族としての仕事も増えてくると思いますが、皇室の一員として一つ一つの務めを大切に果たしていってもらいたい」とエールを送った。
皇族数の減少や高齢化といった皇室の課題を問われると「公的活動を担うことができる皇族は以前に比べ、減少してきております」と懸念をにじませた上で「皇室の将来とも関係する問題ですが、制度に関わる事柄については、私から言及することは控えたい」と述べるにとどめた。
[時事通信社]
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