花の都を沸かせたパラリンピックは、盛大な音楽フェスティバルでフィナーレを迎えた。地元フランスの人気アーティストらが次々と登場。選手と観客は一体となり、雨を吹き飛ばすように「祝祭」を楽しんだ。
　色とりどりの光の演出により、フランス競技場は幻想的で華やかな雰囲気に。障害者と健常者のダンサー数人が、パリ五輪で新競技として行われたブレイキン（ブレイクダンス）を披露し、会場は熱気に包まれた。
　大会組織委員会のエスタンゲ会長の呼び掛けで、選手は大観衆から拍手喝采を浴びた。国際パラリンピック委員会（ＩＰＣ）のパーソンズ会長は「大会の機運を生かし、世界をよりインクルーシブ（包摂的）にする連帯責任を負っている。世界の１３億人の障害者にとって、レガシー（遺産）となるだろう」と述べた。
　フランスのパラ選手がランタンの火を吹き消すと、パリ市中心部のチュイルリー公園にある気球型聖火台の火も消え、１２日間の戦いは幕を下ろした。