2024-08-27 14:27

パラの魅力発信に全力=動画活用で全世界へ

フランス北部コケルの英仏海峡トンネルの入り口に到着したパラリンピックの聖火=25日(AFP時事)
フランス北部コケルの英仏海峡トンネルの入り口に到着したパラリンピックの聖火=25日(AFP時事)
 【パリ時事】パラリンピックの魅力をより広く知ってもらうため、国際パラリンピック委員会(IPC)はインターネット配信やSNSでの情報発信に力を入れている。
 2021年東京大会に続き、28日に開幕するパリ大会でもユーチューブで全22競技のライブ中継を行う。新たな試みとして、最大四つの中継を同時に視聴することが可能になる。米ナショナル・フットボールリーグ(NFL)の中継などで使われてきたが、IPCによると全世界に向けた中継での導入は初となる。IPCのマイク・ピーターズ最高経営責任者(CEO)は「マルチ視聴は米国で大成功を収めており、このパリ大会は大きな変革の機会になる。新しい方法で視聴者を魅了するだろう」と期待した。
 IPC最大のSNSは短編動画投稿アプリ「TikTok(ティックトック)」だ。公式アカウントのフォロワーは450万人を突破し、今や重要な情報発信ツールとなっている。今大会でもデジタル戦略を展開。動画投稿やライブ配信にとどまらず、視聴者が大会期間中にIPC独自の「投げ銭」アイテムを使うと、その収益がパラスポーツの発展に活用される仕組みもつくった。ピーターズCEOは「資金集めに貢献し次世代のパラリンピック選手の育成と支援に役立ててくれることに感謝している」と話す。
 ティックトックのユーザーは10代、20代が中心。若い世代の関心を引くことは、IPCにとって重要事項だ。五輪に負けない熱気を生み出すため、試行錯誤は続く。