2024-08-12 18:10

「花の都」から「太陽の街」へ=28年ロス五輪、準備着々〔五輪〕

閉会式で五輪旗を振る次回開催都市、米ロサンゼルスのカレン・バス市長(中央奥)=11日、サンドニ
閉会式で五輪旗を振る次回開催都市、米ロサンゼルスのカレン・バス市長(中央奥)=11日、サンドニ
 「花の都」の次は「太陽の街」へ―。パリ五輪の期間中、2028年ロサンゼルス五輪の組織委員会は大会準備の順調ぶりを大いにアピールした。観光名所が競技を彩ったパリ五輪の会場を引き合いに出し、ワッサーマン会長は「私たちにエッフェル塔はないが、ハリウッドの看板や素晴らしい会場、音楽、ファッションがある」と自信を示した。
 近年の五輪は開催ビジョンに「持続可能性」や「多様性」を掲げており、ロス五輪も例外ではない。さらにバス市長が強調したのが「ノーカー(車なし)五輪」。ロス名物とも言える大渋滞の対策として、観客には公共交通機関の利用を義務付けるという。同市長は「全米から3000台のバスを集める」と豪語した。
 米国ではたびたび銃乱射事件も起きているが、安全面への対策にも細心の注意を払う。国土安全保障省からは最高レベルに警戒すべき大会に認定されたとし、ワッサーマン会長は「これは大統領就任式と同等の態勢だ」と語った。
 追加競技は、2大会ぶりに復帰する野球・ソフトボールをはじめ、クリケット、フラッグフットボール、ラクロス、スカッシュが実施される。ただし会場は既存施設だけを活用し、開催経費を抑える計画だ。21年東京五輪・パラリンピックは会計検査院によると開催経費が1兆6989億円だったが、ロス五輪は69億ドル(約1兆100億円)程度を見込んでいる。