2024-07-24 20:36
札幌、冬季五輪招致へ高い壁=信頼の候補地、再開望む声も
札幌市が冬季五輪・パラリンピックの招致活動を停止する中、2030年大会はフランスのアルプス地方、34年大会は米ユタ州ソルトレークシティーでの開催が決まった。2年前まで30年の最有力候補とされながら、市民の理解を得られずに失敗。再び招致へ動きだすまでの壁は高い。
21年東京五輪を巡る汚職・談合事件が表面化し、札幌招致の機運がしぼんだ。国際オリンピック委員会(IOC)が開催地決定を先送りにした「猶予期間」も支持拡大への追い風にはならず、30年招致を断念。日本オリンピック委員会は「蜜月」だったIOCとの関係が崩れ、34年以降の招致に切り替えても蚊帳の外だった。
IOCは38年大会についても、27年まではスイスと優先的に協議する。スイスの開催計画は競技会場が広域に分散するなど「宿題」が残る。
近年は気候変動の影響で雪不足が進み、信頼できる候補地が減少。IOC将来開催地委員会で冬季担当のシュトス委員長は「日本は冬季競技において最も信頼できる国の一つ」と高く評し、札幌の招致活動再開を望む。
IOCは安定して開催できる都市の「持ち回り制」も検討している。札幌市は、五輪熱の冷え込んだ市民の賛同を得られる開催意義の再考が求められる。
◎札幌市の冬季五輪招致を巡る経過
2014・11 26年冬季五輪・パラリンピック招致を表明
18・9 北海道地震を受け26年招致を断念。30年招致に変更
20・1 札幌市が30年大会国内候補地に決定
21・夏 東京五輪
22・3 市民意向調査で招致「賛成」が52%
夏 東京大会を巡る汚職事件が表面化
12 IOCが30年大会開催地決定を無期限先送り
23・4 札幌市長選で招致推進派の秋元氏が3選も、反対派も一定の得票
10 札幌市とJOCが30年招致を断念し、34年以降に切り替えると発表
IOC総会で30、34年大会開催地の同時決定案を承認
11 IOC、30年は仏アルプス地方、34年はソルトレークシティーに候補一本化
12 札幌市の秋元市長が冬季五輪・パラリンピック招致活動の停止を表明
24・7 30年は仏アルプス地方、34年はソルトレークシティーで開催決定
(パリ時事)
21年東京五輪を巡る汚職・談合事件が表面化し、札幌招致の機運がしぼんだ。国際オリンピック委員会(IOC)が開催地決定を先送りにした「猶予期間」も支持拡大への追い風にはならず、30年招致を断念。日本オリンピック委員会は「蜜月」だったIOCとの関係が崩れ、34年以降の招致に切り替えても蚊帳の外だった。
IOCは38年大会についても、27年まではスイスと優先的に協議する。スイスの開催計画は競技会場が広域に分散するなど「宿題」が残る。
近年は気候変動の影響で雪不足が進み、信頼できる候補地が減少。IOC将来開催地委員会で冬季担当のシュトス委員長は「日本は冬季競技において最も信頼できる国の一つ」と高く評し、札幌の招致活動再開を望む。
IOCは安定して開催できる都市の「持ち回り制」も検討している。札幌市は、五輪熱の冷え込んだ市民の賛同を得られる開催意義の再考が求められる。
◎札幌市の冬季五輪招致を巡る経過
2014・11 26年冬季五輪・パラリンピック招致を表明
18・9 北海道地震を受け26年招致を断念。30年招致に変更
20・1 札幌市が30年大会国内候補地に決定
21・夏 東京五輪
22・3 市民意向調査で招致「賛成」が52%
夏 東京大会を巡る汚職事件が表面化
12 IOCが30年大会開催地決定を無期限先送り
23・4 札幌市長選で招致推進派の秋元氏が3選も、反対派も一定の得票
10 札幌市とJOCが30年招致を断念し、34年以降に切り替えると発表
IOC総会で30、34年大会開催地の同時決定案を承認
11 IOC、30年は仏アルプス地方、34年はソルトレークシティーに候補一本化
12 札幌市の秋元市長が冬季五輪・パラリンピック招致活動の停止を表明
24・7 30年は仏アルプス地方、34年はソルトレークシティーで開催決定
(パリ時事)