2025-03-21 20:31
敗戦の中にも意義=渡辺氏「いつか日本人が」―IOC

国際オリンピック委員会(IOC)会長選を終え、取材に応じる国際体操連盟会長の渡辺守成氏=20日、ギリシャ・コスタナバリノ
【コスタナバリノ(ギリシャ)時事】国際オリンピック委員会(IOC)は20日、ギリシャのコスタナバリノで開いた総会で会長選挙を実施し、初の女性会長となるカースティ・コベントリー氏(41、ジンバブエ)が選ばれた。委員による投票で、過半数の49票を獲得。7人で争い、日本人で初めて立候補した国際体操連盟(FIG)会長の渡辺守成氏(66)は4票で落選したが、「これが日本のスポーツ界にとって新しい第一歩になる。いつか日本人が会長になる」と意義を語った。
FIG会長選を3度制した実力と知名度があっても、やはり「五輪の総本山」は勝手が違った。規定により委員とは自由に会えず、世界160カ国以上を飛び回ってきた「足で稼ぐ」戦略は使えず。昨年10月下旬までFIG会長選があり、それまで両にらみだった点は他の候補より不利でもあった。
過半数を得る候補が出るまで最下位を除外する方式。残り4人まで食い下がればチャンスはあると見ていたという。本命不在と言われる中、ふたを開けてみればバッハ現会長の「推し」とうわさされるコベントリー氏の圧勝。「確認できたのは、現職トップは影響力を持っていること。そこを突き破るものがないと、ちょっと難しい」
近年議論になっている開催都市の経費負担を軽減するため、夏季五輪を五大陸で分散開催する奇抜な公約で挑んだが、委員の心は十分に動かせなかった。ただ、欧米以外の出身者から初めての会長が誕生したことは、アジアにもチャンスがあるということ。「引き継いでいくことはしっかり整理する。次の世代に継いでいく」と渡辺氏。大きな節目となった挑戦を終え、充実感もにじんだ。
FIG会長選を3度制した実力と知名度があっても、やはり「五輪の総本山」は勝手が違った。規定により委員とは自由に会えず、世界160カ国以上を飛び回ってきた「足で稼ぐ」戦略は使えず。昨年10月下旬までFIG会長選があり、それまで両にらみだった点は他の候補より不利でもあった。
過半数を得る候補が出るまで最下位を除外する方式。残り4人まで食い下がればチャンスはあると見ていたという。本命不在と言われる中、ふたを開けてみればバッハ現会長の「推し」とうわさされるコベントリー氏の圧勝。「確認できたのは、現職トップは影響力を持っていること。そこを突き破るものがないと、ちょっと難しい」
近年議論になっている開催都市の経費負担を軽減するため、夏季五輪を五大陸で分散開催する奇抜な公約で挑んだが、委員の心は十分に動かせなかった。ただ、欧米以外の出身者から初めての会長が誕生したことは、アジアにもチャンスがあるということ。「引き継いでいくことはしっかり整理する。次の世代に継いでいく」と渡辺氏。大きな節目となった挑戦を終え、充実感もにじんだ。