サーフィン
2020年東京大会で初めて実施される競技の一つ。サーフボードに乗って波に乗る海のスポーツで、技の難易度や独創性を競う。 サーフボードには長さ9フィート(約274センチ)以上のロングボード、6フィート(約183センチ)前後のショートボードなどがあり、東京大会の競技はショートボードで行う。
見どころ
男子は日本選手でただ一人、世界最高峰のチャンピオンシップ・ツアー(CT)に本格参戦している米国出身の五十嵐カノアにメダル獲得の期待が懸かる。両親の母国である日本に登録を変更して臨んだ18年はCT年間ランキング10位。19年CTは年間6位と世界でも上位の実力がある。大原洋人は会場となる千葉県一宮町の出身で、どの選手よりも海の状況を知り尽くしている。
女子はCTにも出場している都筑有夢路が成長しており、米ハワイ州出身の前田マヒナも上位に食い込める力がある。海外の波と比べて日本の波は小さいため本番ではホームアドバンテージが見込める。
ルール
- ▽男女各20人が出場する個人戦。
- ラウンドごとに設定された制限時間の中で技の難易度などを競う採点競技。波には何度でも乗ることができるが、1本10点満点で高得点の2本の合計で順位を決める。各ラウンドは対戦する選手が一斉に海に入り、上位選手が勝ち上がるトーナメント方式で行う。
- ▽競技は21年7月25~28日に実施予定だが、波の状況によって変更される場合がある。
競技解説動画
選考方法・大会
▽出場枠
全体の出場枠は男女各20で、各国・地域の出場枠は最大で男女各2。枠は選手個人に与えられる。分配状況によっては3枠目を得る場合もある。 日本は男女各1の開催国枠を確保。自力で出場枠を獲得した場合、開催国枠は返上、再分配される。
▽出場枠の獲得方法
・19年4~12月のチャンピオンシップ・ツアー(CT)年間ランキングで男子上位10人、女子上位8人に入る。ただし、これで出場権を得る場合は19、21年のワールドゲームズ(WG)出場が条件。
・21年のWG(エルサルバドル)で、CTで出場枠を獲得した選手を除く男子上位5人、女子上位7人に入る。
・19年9月のWG(宮崎市)でアジア勢トップになる。男子は村上舜、女子は松田詩野がこれに該当。ただし、CTと21年WGを含めて3人以上が代表の条件を満たした場合、CT成績、21年WG、19年WGの成績の順に優先される。
▽日本代表
最終的には21年5月のWGで男女2人が決定した。
男子は五十嵐カノアが19年CTで年間6位に入り、暫定的に出場権を獲得。21年のWGに出場して正式に五輪代表となった。残る1枠は村上と大原の争い。村上は19年のWGでアジア最高の4位に入り出場条件を満たしていたが、21年WGで大原が4位となり、村上(6位)の順位を上回ったため2人目の代表は大原となった。
女子は21年WGで前田と都筑が、CTで出場権を獲得した選手を除く上位7人に入ったため、この2人が代表。松田は19年WGでアジア勢最高位となり暫定的に出場権を獲得していたが、21年WGの成績が優先されるため代表入りならず。
- 19年チャンピオンシップ・ツアー(4〜12月、世界各地)
- 五輪テスト大会(19年7月18〜21日、千葉・釣ケ崎海岸)
- 全日本選手権(19年8月19〜24日、高知・生見サーフィンビーチ)
- 19年ワールドゲームズ(9月7〜15日、宮崎市木崎浜海岸)
- 21年チャンピオンシップ・ツアー(20年12月〜、世界各地)
- 21年ワールドゲームズ(5〜6月、エルサルバドル)